股関節には、普段の生活では体重の4~5倍、激しいスポーツやジャンプの着地時では7~10倍もの負荷がかかると言われています。更に、強い衝撃など様々な要因が加われば、股関節を傷めてしまう可能性も高まるでしょう。
そこで、この記事では、股関節痛とスポーツに関する情報や予防のためのトレーニングについて解説します。
股関節痛の原因と予防トレーニング
スポーツによる股関節の痛みや違和感の原因は、強い衝撃による場合もありますが、比較的軽度の負荷が継続的に加わることで引き起こされるケースの方が多いでしょう。
また、誤った日常生活動作が原因となることも少なくありません。
また、誤った日常生活動作が原因となることも少なくありません。
オーバーユース(使いすぎ)
サッカーは、素早く体の向きを変えたり、ボールをコントロールし続けたりなど、脚全体や特に股関節を酷使します。
また、長距離走は、常に足首・膝・腰など下半身に衝撃がかかります。
また、長距離走は、常に足首・膝・腰など下半身に衝撃がかかります。
痛みが軽いうちは、我慢して練習や競技を続行しがちですが、違和感があれば、早めに休む事が大切です。
症状を悪化させてしまうと、痛みが慢性化し、今後のパフォーマンスにも影響します。
症状を悪化させてしまうと、痛みが慢性化し、今後のパフォーマンスにも影響します。
マルユース(誤った体の使いかた)
サッカーは、相手ディフェンダーに対応するため、無理な姿勢でボールを蹴ることが少なくありませんが、
この無理な姿勢がマルユースにあたり、関節や筋肉に過負荷を与えます。
この無理な姿勢がマルユースにあたり、関節や筋肉に過負荷を与えます。
日常生活では、悪い姿勢の習慣化が原因です。
脚を組んだ状態で長時間座ったり、バッグをいつも左肩にかけて歩いたりなどの行為が習慣化されれば、体の正しいアライメントが崩れていきます。
脚を組んだ状態で長時間座ったり、バッグをいつも左肩にかけて歩いたりなどの行為が習慣化されれば、体の正しいアライメントが崩れていきます。
その結果、より多く負荷がかかっている関節周辺の筋肉にもより強い負荷がかかるため、筋肉は硬くなり、血行も悪化します。
更に、より負荷が少ない方の筋肉も同様に硬くなってしまうので、これまで出来ていた正しい体の動かし方が困難になるマルユースが起こり、痛みにつながるのです。
更に、より負荷が少ない方の筋肉も同様に硬くなってしまうので、これまで出来ていた正しい体の動かし方が困難になるマルユースが起こり、痛みにつながるのです。
股関節のケガを予防するためのトレーニング
股関節のケガやトラブルを予防するには、股関節周りの柔軟性と筋力アップが大切です。
日頃から、開脚ストレッチや自重スクワットなどでトレーニングしておきましょう。
日頃から、開脚ストレッチや自重スクワットなどでトレーニングしておきましょう。
特に、肩幅より広いスタンスでのワイドスクワットは、股関節や骨盤を安定させる働きをもつ内転筋に効果があります。
また、股関節の可動域が大きな平泳ぎも、オススメです。
すでに股関節に軽い痛みがある場合は、関節への負担が少ない水中ウォーキングが良いでしょう。
また、股関節の可動域が大きな平泳ぎも、オススメです。
すでに股関節に軽い痛みがある場合は、関節への負担が少ない水中ウォーキングが良いでしょう。
主な股関節痛の症状とは
股関節痛の代表的な症状3つについて説明します。
変形性股関節症
関節に負担がかかり過ぎると、痛みや、関節可動域が制限されるなどの症状が現れます。
最初は、歩きはじめや立ち上がるときに痛みを感じる程度ですが、進行すると持続痛や夜間痛に発展し、睡眠にも影響がでます。
最初は、歩きはじめや立ち上がるときに痛みを感じる程度ですが、進行すると持続痛や夜間痛に発展し、睡眠にも影響がでます。
鼠径部痛症候群
サッカー選手に多い症状で、ボールを蹴る・走る・起き上がるなどの動作で腹筋に力を入れた時、
鼠径部とその周辺に痛みが生じます。プレー中のオーバーユースとマルユースが原因です。
鼠径部とその周辺に痛みが生じます。プレー中のオーバーユースとマルユースが原因です。
大腿骨頸部骨折
骨粗鬆症がある高齢女性が転倒し、大腿骨頸部を骨折するケースが多いでしょう。
大腿骨頸部(股関節のすぐ下の部分)は曲がっており、外力が集中しやすいため、転倒すると骨折しやすい部分でもあります。
大腿骨頸部(股関節のすぐ下の部分)は曲がっており、外力が集中しやすいため、転倒すると骨折しやすい部分でもあります。
骨折を機に、歩くことや立つことが出来なくなり、寝たきりになってしまったというのは良く聞く話です。
また、長距離ランナーが大腿骨頸部を疲労骨折する例もあります。
また、長距離ランナーが大腿骨頸部を疲労骨折する例もあります。
股関節痛を引き起こしやすいスポーツとその原因
ボールを蹴ったり、ダッシュや急激な方向転換が多いスポーツや、
繰り返し脚に負担がかかるランニングなどをしたりする人に、股関節痛が起きやすい傾向があります。
繰り返し脚に負担がかかるランニングなどをしたりする人に、股関節痛が起きやすい傾向があります。
サッカー・フットサル
サッカーやフットサルは、キックだけでなく、ドリブルやフェイントなどのテクニカルな足技も多用します。
上記のように、オーバーユースや無理な体勢でボールを蹴るマルユースが原因で、股関節に大きな負担がかかります。
軸足側の肩甲帯と蹴り脚が、体幹・骨盤と連動できずにボールを蹴ると、股関節周辺に痛みが生じるのです。
上記のように、オーバーユースや無理な体勢でボールを蹴るマルユースが原因で、股関節に大きな負担がかかります。
軸足側の肩甲帯と蹴り脚が、体幹・骨盤と連動できずにボールを蹴ると、股関節周辺に痛みが生じるのです。
また、体の他の部分に痛みがある場合、それをかばうために不自然なキック動作になり、股関節を傷めるケースも多いでしょう。
ラグビー
タックルを受け両足で踏ん張った際、股関節を傷めるケースがあるのですが、
もともと股関節に痛みがある上、さらに急激な負荷が加わった場合症状が悪化します。
タックルをたくさん受けるフォワードの選手は、腰にトラブルを抱えていることが多く、その腰痛が股関節痛に発展する場合もある様です。
もともと股関節に痛みがある上、さらに急激な負荷が加わった場合症状が悪化します。
タックルをたくさん受けるフォワードの選手は、腰にトラブルを抱えていることが多く、その腰痛が股関節痛に発展する場合もある様です。
長距離走・ジョギング
ランニング時の着地の衝撃が繰り返し加わることで、股関節への負担が蓄積することにより痛みが生じます。
特に更年期の女性はホルモンバランスの影響で、腱・骨・筋肉が弱くなりやすく、
ダイエットのためのジョギングなどで、股関節を痛めてしまうケースが多いでしょう。
特に更年期の女性はホルモンバランスの影響で、腱・骨・筋肉が弱くなりやすく、
ダイエットのためのジョギングなどで、股関節を痛めてしまうケースが多いでしょう。
足の裏全体で着地するミッドフット走法など、着地時の衝撃が少なくなる様なランニングフォームを心がけることで、ある程度の予防が可能です。
股関節痛はどこで受診したらいい?
ケガをしにくい体づくりをして、激しいスポーツに備えておくことは大切ですが、
症状がかなり酷くなったり長引いたりする場合は、もちろん医療機関や専門施設での受診が必要です。
症状がかなり酷くなったり長引いたりする場合は、もちろん医療機関や専門施設での受診が必要です。
整形外科での診療の流れ
整形外科では、レントゲンやMRI画像などで、股関節の状態をチェックします。
関節に変形が確認されれば、整形外科での治療となりますが、変形がなくても診療可能です。
関節に変形が確認されれば、整形外科での治療となりますが、変形がなくても診療可能です。
まずは、運動療法や薬物療法、物理療法といった保存療法を行います。
なお、関節の変形が酷い場合や、保存療法の効果があまり見られない場合は、関節温存手術や人工関節手術が行われます。
なお、関節の変形が酷い場合や、保存療法の効果があまり見られない場合は、関節温存手術や人工関節手術が行われます。
整体で施術できる症状
整体で施術できる股関節痛は、関節の歪みやズレを原因とする以下の3つの症状に当てはまるものです。
- 神経圧迫による痛み
- 筋肉への強い負荷による炎症
- 血流の悪化による神経痛や拘縮(こうしゅく・関節の可動域が狭くなる症状)
施術方法は、関節の歪みを矯正し、骨格や筋肉のバランスを整えたり筋肉の深層部をほぐしたりして、各症状を取り除いていきます。
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