坐骨神経痛の安静期間の過ごし方!適度な運動や生活習慣の改善で早期回復を

 

坐骨神経痛

 

「安静期間」と聞くと、ベッドに寝たきりの状態や運動をせずにじっとしている状態をイメージする方が多くいらっしゃるでしょう。通常の怪我と異なる坐骨神経痛の場合は、安静期間にも適度な運動が必要です。

今回は、坐骨神経痛になった際の安静期間の過ごし方について解説します。本記事を参考に、正しい安静の仕方を実践して、症状の早期改善を目指しましょう。

安静期間の過ごし方

坐骨神経痛と診断された場合は、通常の怪我や病気とは異なり、安静期間であっても適度な運動が必要です。
坐骨神経痛は体内の循環が低下し、神経が圧迫されることによって痛みが生じます。
筋肉などが損傷した場合の痛みとは、もともとの発症メカニズムが異なるのです。
無理のない範囲で運動量を確保することが、症状を回復させる近道となるでしょう。

過度な安静は、むしろ回復を遅らせてしまいます。
じっとしていることで痛みに意識が集中し、筋肉が緊張します。筋肉が緊張してかたくなると、
血行が悪くなり更に痛みが悪化する、という悪循環に陥ってしまうのです。
また、回復できたとしても、筋力や体力が低下している状態では、腰を十分に支えることが出来ません。

筋力が弱った状態では、症状が再発する可能性も高まります。
適度な運動で体を強化することで、回復後も安定した姿勢を保つことができます。
痛みを感じてから3日目までは安静に、4日目以降は少しずつ運動をはじめていきましょう。

血液を循環させて痛みを軽減

坐骨神経痛は、血液などの循環低下が原因となり起こる症状です。
入浴やホットパックを使用して腰を温め、腰回りの血行を促進しましょう。
痛みの原因が血行の低下である場合は、症状の軽減につながります。
ただ、患部が熱をもっている場合は、血行がよくなることで症状を悪化させる危険性もあります。
自己判断はせずに、まずは担当医と相談してから実践しましょう。

体内の循環低下を改善するためには、ウォーキングのような軽い全身運動もオススメです。
仕事や家事といった日常では使わないような筋肉を、全身運動で適度に動かしましょう。

ただ、運動の最中や運動後に痛みが悪化するような場合は、すぐに運動をやめて担当医に相談しましょう。
目的は体の循環を促進することです。無理をする必要も、激しい運動をおこなう必要もありません。
疲れない程度の軽い運動で体内の循環を促進し、確実に症状を改善しましょう。

同じ坐骨神経痛でも、具体的な原因や症状は人それぞれです。
痛みが出ても運動を続けてよいケースと、痛みが出たらすぐに運動をやめなければならないケースがあります。
症状に合わせて担当医と相談しながら、適度な運動を行いましょう。

運動をして症状が悪化してしまった場合は、体の使い方や運動方法が間違っている可能性があります。
「どうしたらよいかわからない」という方は、決して無理をせずに、専門の担当医に頼りましょう。


「運動だけ」はNG

安静期間中は、運動以外にも気を配る必要があります。以下では、安静期間中に気をつけるべきポイントを2つ紹介します。

規則正しい生活習慣

安静期間中は適度な運動をしつつ、規則正しい生活を心がけましょう。
食事においては、食べすぎやお酒の多量摂取、ジャンクフードなどの栄養の偏った食事は避けるべきです。
消化をおこなう内臓に疲労が溜まると、体にも悪影響を与えます。また、適度に質のいい睡眠をとることも重要です。

睡眠不足や質の低い睡眠では、体の疲労が回復しません。
坐骨神経痛の症状回復にも遅れが出てしまいます。
あくまで運動は、健康な生活を送っているという前提でおこなうものです。
安静期間中は規則正しい生活習慣を心がけて、早めの症状改善を目指しましょう。

日常の姿勢を改善

坐骨神経痛は、腰に過剰な負担をかけている方に起こりやすい症状です。
激しいトレーニングやデスクワークはもちろん、姿勢の悪さも原因となります。
安静期間の間に、普段の姿勢を見直してみましょう。
姿勢の悪さや体のゆがみにつながるクセを改善することで、回復後の再発を防止することができます。

理想的な姿勢は、背骨が自然なS字カーブを描いている状態です。
このカーブが崩れると、腰に負担がかかり、症状の悪化や再発につながるのです。
また、足を組む、バッグを片方の腕で持つ、体の片方に重心を置くなど、日ごろのちょっとしたクセから体はゆがんでしまいます。
腰の痛みに気をつけながら、姿勢の悪さやクセを改善してみてください。