坐骨神経痛の方が気をつけるべき「正しい座り方」とは?座り方のポイントを解説

 

坐骨神経痛

 

坐骨神経痛の方は、病院での治療やストレッチはもちろん、日常生活でのちょっとした動作にも注意が必要です。特に、日常生活で頻出する「座る」という動作は、正しく行わないと、腰に負担をかけてしまいます。

そこで今回は、腰に負担をかけない正しい椅子の座り方と、それを支えるクッションの役割や選び方について詳しく解説します。本記事と一緒に正しい座り方を身に着けて、症状の改善・予防に努めましょう。

坐骨神経痛の方が椅子に座る際のポイント

坐骨神経痛の原因には、加齢などによる筋力の低下や激しいスポーツによる負荷、
長時間座り仕事をしていることによる腰への負担が挙げられます。
普段の生活習慣を改善することにも、坐骨神経痛の悪化を予防する効果が期待できます。

特に、デスクワークをしている方にとって日常的に、かつ長時間使用する椅子の座り方を見直すことは、
坐骨神経痛の改善に有効だといえるでしょう。
以下では、坐骨神経痛の方が椅子に座る際に注意すべきポイントを3つ紹介します。

椅子に深く座る

椅子に浅く座ってしまうと、背もたれを正しく使用できません。
椅子に座る際には、まず前かがみになって、背もたれにお尻が触るまで深く座ってください。
そのまま上半身を起こすと、まっすぐ座ることができます。
背もたれを正しく使用すると、背骨がきれいなカーブを描き、腰に負担がかかることもありません。

一方、背もたれを誤った使い方で使用すると、前かがみや反り腰になってしまいます。
椅子に座る際には、まず「深く」座れているかどうかを意識しましょう。

骨盤を立てる

骨盤が安定せずに傾くと、反り腰や猫背の原因となります。
腰やお尻の一部分に偏った負担がかかり、坐骨神経痛を引き起こす可能性が高いです。
骨盤をしっかり立てて座るためには、「すべり座り」に気をつけましょう。
すべり座りとはお尻が椅子の前方にすべり、骨盤が安定していない座り方を指します。

背筋を伸ばし骨盤を立たせて、目線をまっすぐ前に保つことで、座りすべりを防ぐことができます。
骨盤を立たせるという感覚がよくわからない方は、「天井から糸で頭が引っ張られている」イメージを意識すると、効果的です。

椅子やテーブルの高さに気をつける

座り方に気をつけることはもちろん大切ですが、使用する机や椅子の高さにも気を配りましょう。
座り方に気をつけていても、机と椅子の高さがあっていないと前かがみになってしまいます。
目線を高く保ち、まっすぐ座って作業がおこなえるような高さに調節しましょう。
また、足が床につかないほど高い椅子も、体のバランスが取りづらく、腰痛の原因になるためオススメできません。

デスクワーカーの方は、一時間以内に休憩を入れるように気をつけてみましょう。
長時間同じ姿勢を続けると、腰痛の原因になります。「45分ごとに一度立ち上がりストレッチをする」など、ルールを決めて休憩を入れると効果的です。


上手く座れない方はクッションで補助を

クッションは正しい座り方をサポートし、更に腰への負担を分散してくれる優れものです。
先ほど説明した正しい座り方が維持できないという方は、ぜひクッションを取り入れてみましょう。
また、椅子の座面が固く、長時間座り続けるとお尻が痛くなってしまうという方にもオススメです。

クッションを使用して座圧を軽減することで、お尻にかかる負担を軽減できます。
座圧を軽減し、姿勢を矯正するサポートをしてくれるクッションは、坐骨神経痛の方には欠かせないアイテムだといえるでしょう。

リラックスするためではなく、坐骨神経痛の改善・予防のために使用するクッションですので、選び方にもポイントがあります。
クッションを選ぶ際には、「反発性の強さ」にこだわりましょう。
柔らかすぎず、適度に低反発のクッションは姿勢を矯正するためには有効です。
体にかかる圧力を分散する働きもあるため、長時間椅子に座って作業をおこなうデスクワーカーの方でも、腰の負担が軽減できます。

一方、すでに腰痛もちであるという方には、高反発な固いクッションがオススメです。
力を加えても形状が変化しにくい高反発クッションは、体が沈み込まず、腰をしっかり支えてくれます。
自分の症状や普段の過ごし方に合わせてクッションを選ぶことで、より効果を実感できるでしょう。