腰痛の方は、日常生活のさまざまな場面で不便を感じるものです。「少しでも楽になりたいけどどうしたらいいかわからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか？本記事では、腰痛が生じるメカニズムと、日々の生活の中で実践できる対策やセルフケアのやり方について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
腰痛が起こる主なメカニズム
腰痛の痛みを和らげるためには、まず痛みがどこから来ているのかを知る必要があります。腰痛と関連性のある以下5つの部位について、次項で詳しく見ていきましょう。
● 骨
● 筋肉
● 神経
● 内臓
骨
腰痛が骨折による骨の痛みから来ているケースもあります。特に骨粗鬆症など骨が脆くなるリスクの高い高齢者は、転倒だけでなくくしゃみなどの小さなきっかけでも圧迫骨折することがあります。
また、おしりの近くにある仙骨は、妊娠中に分泌されるホルモンの関係で痛みが生じやすい部位です。そのため、出産後の女性の腰痛は仙骨が原因と考えられるでしょう。
筋肉
筋肉に疲労物質が溜まると、「筋肉痛」と呼ばれる痛みが生じます。筋肉痛が起こる原因には、筋肉の使いすぎや、同じ姿勢で長時間いることなどが挙げられます。
神経
以下の3つは腰痛の原因となり得る疾患です。
● 腰椎椎間板ヘルニア
● 腰部脊柱管狭窄症
● 腰椎すべり症
関節や椎間板などは、加齢とともに劣化し変形しやすくなります。「腰椎椎間板ヘルニア」「腰部脊柱管狭窄症」の2つは、特に高齢者に多く見られる疾患とされています。
内臓
腰痛を引き起こす内臓系の疾患はさまざまあります。たとえば、腎結石・尿路結石などは、結石が尿路に留まることで腰痛を引き起こします。また、子宮内膜症が月経時の腰痛を起こす原因となることも少なくありません。
腰痛の痛みを和らげる方法
ここでは、「今腰痛がある」という場合に実践したい対策を5つ紹介します。
● 痛みを起こす動作を避ける
● 寝方を工夫する
● 椅子選びを工夫する
● 温める・冷やす
● 湿布や消炎薬を使う
痛みを起こす動作を避ける
脊柱管狭窄症の場合は背中を剃る動作、椎間板ヘルニアでは前かがみになる動作が禁物とされています。また、腰を回す動作も腰に負担を与えます。これらに加え、長時間同じ姿勢でいたり、重い荷物を持ち上げたりすることも避けましょう。
寝方を工夫する
腰が痛いときは、横向きに寝るのがおすすめです。このとき、腰が沈み込んでしまうとかえって負担が増してしまいます。これを避けるため、膝の下に枕やバスタオルを挟み、一方の膝を曲げて寝ると良いでしょう。
椅子選びを工夫する
腰痛を悪化させないために、猫背にならない姿勢をキープしやすい椅子を選ぶことも大切です。椅子は高さを調整できるものを選び、目線が水平を保てる高さにしましょう。また、背もたれの反発が強すぎず、適度にもたれられるものが理想的です。
冷やす・温める
急性の痛みは炎症が起きている状態なので、速やかに冷やすのが効果的です。氷嚢や冷やしタオルなどを患部に当てて冷やしましょう。
もし慢性的な痛みで悩んでいるなら、患部を温めて血行を良くしましょう。これにより、筋肉の緊張が解消されて痛みが引く場合があります。カイロで部分的に温めたり、ゆっくり入浴したりして体を温めるのがおすすめです。
湿布や消炎薬を使う
痛みが強いときは、一時的に湿布や消炎薬などで痛みを抑えるのも効果的です。直接肌に塗る薬のほか、肌が弱い人はローションやスプレータイプも活用できます。痛みを緩和しながら日常の活動を続けると、筋力低下を防ぐことにもつながります。
腰痛を予防するために日頃からできる習慣
痛みが起こったときに対処するだけでなく、日頃から腰痛予防の対策を講じることも大切です。主な対策として、以下の5つがおすすめです。
● 筋トレ
● 正しい姿勢
● 食生活
● ストレッチ
● 整体
筋トレ
筋トレにより腰を支える筋肉が肥大化すると、関節や骨などにかかる負担が軽減でき腰痛予防になります。
正しい姿勢
日常的に悪い姿勢を取っていると、腰に大きな負担を与え腰痛の原因となります。特に、長時間同じ姿勢を取り続ける必要がある方は注意が必要です。
食生活
バランスの良い食生活は、筋肉の疲労や老化改善に役立ちます。筋肉のもととなるタンパク質や、骨を作るカルシウムなどが不足しないよう気をつけましょう。なるべく健康的な食生活を心がけることが、腰痛予防のカギとなります。
ストレッチ
ストレッチには血流を良くし、筋肉の動きを柔軟にする効果があります。腰痛を悪化させないよう、正しいフォームで行いましょう。
整体
セルフケアでの改善が難しいと感じる場合には、信頼できる整体院で施術を受けるのもおすすめです。施術には、筋肉をほぐし全身のバランスを整える効果があります。特に体のゆがみが原因で腰が痛む場合、施術の効果を感じやすいかもしれません。
まとめ
骨の痛みや筋肉の緊張など、腰痛の原因は人によってそれぞれ異なります。今痛みが出ている場合には、「動作や姿勢に注意する」「薬を使って痛みを抑える」などのケアができます。また、ストレッチをして全身の筋肉の調子を整えることも重要です。
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